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英語活動: 
今だからこそ、考えておきたいこと
 大震災から3ヶ月、その間に年度が替わり、学校現場でもいろいろなことが起こっていた
ことでしょう。とても「広場」に立ち寄ってくださるお暇などないほどお忙しかったことと
思います。
 被災地への私たちの思いを、十分にお届けできたとはとても思えません。厳しいニュース
に、今も胸が痛みます。これからの長い年月をかけて、私たち一人一人の小さな努力を積み
重ねて、今のお悲しみ、お苦しみが少しでも和らいでいくように祈らさせて頂きたいと思い
ます。
  
 60年以上前の1945年、敗戦の廃墟を目の当たりにした世代の一人として、1955
年頃には、少し落ち着きを取り戻していた日本の社会を思い出します。その10年間に、歴史
的な大事件は続発しましたが、それを乗り越えて、次の経済発展の10年を迎える「素地」が
できていたかと思います。
 未曾有の震災被害、原発事故のニュースを毎日読み、映像を見ながら聞いていると、被災
地の学校で学ぶ子どもたちのことを考えずにはいられません。こんな時だからこそ、新たに
必修として加えられた「英語活動」も充実させて、10年後に日本を背負って立つことにな
る子どもたちの生きる力を育んで行く「教育という仕事」の大切さを思います。

 教師が、授業を終えたとき、「あぁ、いい授業ができた」と思えるのは、年に何回あるで
しょうか。満足のいかない授業を、子どもたちに心で詫びながら、それでも次の授業で挽回
したいと願うからこそ、なんとか仕事が続きます。テレビなどで、英語圏ではない諸外国の
人たちが街中で差し出されたマイクに向かって、母語だけでなく英語でも話しているのをみ
かけますが、日本人にもそれは可能なはずです。何とかしたいなぁ、と試行錯誤が続きます。

◆子どもには確かな学習能力がある、ということを授業の中で見せてくれます。
◆子どもたちの様子を見ていると、確かに、英語の「何かを」身につけ始めています。その
「何か」をきわめたいですね。 どういうときに、その「学び」は起っているのでしょうか。
◆どういう授業の進め方をすると、子どもの聞きたい気持ちが膨らみ、日本語とは違う仕組
  みの英語という言葉の仕組みに気付き、英語を使ってみようとするのでしょうか。
◆英語活動を楽しんでいる子どもたちが、英語のルールを分かろうとしていることがあり、
 はっとさせられることがあります。活動をする中で英語の「何を」体験して、そのような
 表情を見せるのでしょうか。そこに、子どもの「学び」の鍵があるような気がします。
◆逆に、その気づきが起こりにくくなって、授業の最中に、子どもの反応がおざなりになっ
 てしまうときがあるのは、どんな授業をしてしまった時なのでしょうか。
◆「学び」が起こりにくい授業になるのは、指導のポイントの提示がまずかったのか、或い
 は、授業の組み立て方に粗いところがあったのでしょうか。提示物の準備も十分で、授業
 案もしっかりできているのに、まだ「学び」が起こりにくいとしたら、何処に原因がある
  のでしょうか。
◆子どもだからこその「学び」のプロセスには、どんな順序があるのでしょうか。
◆私たちがそれぞれに立てている、年間計画・カリキュラム・シラバスの選択は、子どもの
 「学び」の順序に合っているでしょうか。
◆小学校における英語活動があるから、中学での英語が学びやすい、といって貰えるような
 授業作りができているでしょうか。それが成功していれば、中学英語の内容に深みも幅も
 でてくるので、日本人の国際的コミュニケーション能力の向上につながるのではないでし
 ょうか。

 そんなことを常々考えているときに、ある公立小学校の先生から、ポン!と背中を叩かれ
て、上の疑問の一つを尋ねられました。「あらっ、ご一緒に考えたいです!」というのが、
きっかけで、7月30日に勉強会を開催することにいたしました。 質問をしてくださった
先生には、足りないかも知れませんが1時間お話をしてくださるようにお願いしてあります。
こんなことにご関心のある方は、ぜひ、ご参加いただけますよう、お誘い申し上げます。

  セミナー名:  子どものための英語教育研究会 第3回
  テーマ:    「小学校英語活動の年間カリキュラムを考える」
  日 時:    2011年7月30日(土) 9:00-16:20
  場 所:    成城ホール (東京都世田谷区 成城学園前駅より徒歩5分)
  資料代:    1,000円

  プログラム、及び、会場へのアクセス等については、こちらから、ご覧ください。
  尚、定員55名で締め切らせて頂きますので、ご都合のつく方は、どうぞお早めに
  お申し込み下さい! 

当日お目にかかれれば、とっても嬉しいです。

                          久埜 百合(中部学院大学)
2011.6.9.

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