えいごリアン・コーナー

英語活動初体験!
これで安心Q&A集

※このページは、NHK出版、及び、NHKの許可をいただき、『これならできる!小学校英語ガイドブック 先生の
 ための NHK「えいごリアン」徹底活用術』(NHK出版 現在廃版 )から、抜粋転載させていただいております。

Q:発音をカタカナで表記してあげても
  いいでしょうか。

 カタカナの扱いがわからず、困っています。なるべくネイティブ・スピーカーの発音を覚えた方が
いいと思い、番組をビデオにとって繰り返し見せているのですが、中には何度同じ場面を見せても発
音を覚えられない子どももいます。そういう子どもには、カタカナで発音を書いた紙でも渡してあげ
れば、少しは覚えやすいと思うのですが、そういうことをしてもよいのでしょうか。
 また、番組の視聴後に基本表現などをカタカナで書いてほしいとせがまれることが多く、これにも
どう応じていいのかわかりません。対処の仕方を教えてください。


A:英語はカタカナで表記できません。

 そもそも英語はカタカナで表記できないという認識を、まず先生自身が持つ必要があります。その
上で、カタカナとの上手なつきあい方を考えていくべきでしょう。
 たとえばこんなおもしろい例があります。ある小学校で英語活動の調査が行われ、活動終了後、そ
の日に習った単語を子どもにカタカナで書かせたのです。偶然、3年生と6年生の授業で running
という単語が出てきましたが、3年生の多くはこれを「ワニ」と記し、6年生は全員「ランニング」
と書いたのです。つまり、running のカタカナ表記を目にしたことのなかった3年生は、考えた末に、
「ワニ」と書き、すでにカタカナ表記を目にしたことのあった6年生は“正しく”「ランニング」と
書いたわけですが、果たしてどちらがネイティブ・スピーカーの発音に近いでしょうか?
 実は、カタカナをふることの危険性はここにあるのです。すでに runnning =「ランニング」とい
う関係をインプットされている6年生は、頭の中のカタカナにじゃまをされて、もやは先入観なしに
聞き取りをすることができなくなっているのです。つまりカタカナをふることは、子どもが英語の音
を素直に聞き、素直に発話することを台なしにしてしまうのです。
 しかしながら、子どもがカタカナをふるのは、英語を覚えたい熱意の表れでもあります。むやみに
やめさせることはありません。もし子どもがカタカナで書き取りをしていたら、見て見ぬふりをする
のが一番です。“正しい”カタカナのふり方など存在しないのですから、決して子どものふり方に口
を出さないことです。そして、先生の方からは絶対にカタカナをふる指導をしてはいけません。子ど
もにカタカナをふることを求められたら、「自分でやってみれば」と受け流しましょう。いま、ネイ
ティブ・スピーカーの発音を覚えられない子どもでも、いつか必ず自分で音をつくれるようになって
いきます。成果が出るのを急がずに、ともかく繰り返し英語に触れさせることが大切です。

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