小学校の英語活動に欠かせないのがゲーム。シンプルで、且つ、応用が効いて、英語での
コミュニケーションを本気で楽しめる、そういうゲーム(ゲームみたいな活動案)の引き
出しを沢山持っていたいものです。
そこで、粕谷恭子先生バージョン「スゴロクゲーム」をご紹介します。
準備するもの:絵カード(ここでは動物カードを使います)
サイコロの代わりになるもの(数字カードやトランプなど)
駒(ボードに貼れるものならば何でもOK)
Now, let's play SUGOROKU Game.
右の図のように、カードを4枚裏返しに
して貼る。
縦の線を描き、This is the start line.
駒を貼り、This is your piece.
I have some number cards.
1枚1枚見せながら、1〜6の数を確認。
Now, pick one card.
What number is this? It's two.
Now, let's move it. One, two.
と言いながら駒を2つ進め、そこにある
カードをヒントで当ててもらう。 |
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例)This is a big animal. It's brown. It has four legs. It has a short tail.
It likes honey. What is it? カードを見せながら、Yes, it's a bear.
So, you got one point.
Now, let's add a card. (bearがあった位置に新しいカードを裏向きに貼る。)
上記の要領で、駒を動かし、ヒントでカードを
当てさせていきますが、
駒が、スタートラインを超したら、
It has crossed the line, so you will get one
more point.
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ゲームの始めにルールの説明はしません。 Let's play SUGOROKU. の一言で、子ども
たちはアイディアを掴めます。 スタートラインを超したら追加点がもらえる、という
ようなことも、その場に及んだ時に説明します。状況がはっきりしているので、英語で
説明してもちゃんと通じます。
このゲームで使うだろう語彙の練習や紹介もしません。
(big animal) Elephant?! (brown) Brown? じゃ、elephantじゃないや。Horse?
Lion? (four legs) え〜、それじゃ分かんないよ。 (short tail) あ、bearかも。
(It likes honey.) やっぱり bearだ!
手探りしながら、あれかな? これかな?と、つい一所懸命考えてしまうとき、'英語
を聞いている' ということさえ意識してしないのではないかと思うくらい、とても自然
に英語を受け止めているように見えることが多々あります。
※もし、まだ英語の語彙が少なくて、big や animal もよく分かっていないクラスなら
ば、A dog is an animal. A cat is an animal. A lion is an animal. と子どもたち
が知っていそうな語彙で animal が推測できるようにすると、animal=アニマルだ
とピンときます。bigはジェスチャーで伝えられます。数は指で伝える。legs は自分
の足を触りながら伝えます。shortもtial もジェスチャーでOK。It likes honey. は
熊が蜂蜜を舐めるジェスチャーでhoney=ハニーとピンとくるのでは。
また、子どもたちはカードの絵が分かっても英語での言い方を知らなければ、熊!と
日本語で答えてきますので、その時に、Yes! It's a bear. と、bear を丁寧に聞かせ
ることで、bearの語彙を獲得していきます。
こうやって、英語だけの中でもどうにか乗り越えていけるたくましさを育てていく
ことが大切です。
ところで、スゴロクなのに駒は1つなのは何故?
この方法だと、常に全員が先生の英語を聞いている必要があるからです。
チームで競わなくても、子どもたちは充分楽しんでくれます。
応用編: 駒を2つ使い、クラス 対 先生 で遊びます。
駒をスタートラインに置きながら、This is for you, and this is for me.
先生が自分のカードを当てる時は、子どもたちにだけ絵が見えるようにカードを先生の
頭上で持ち、Is this big? (No.) Is it small? (Yes.) Does is have four legs? (No.)
Does it have two legs? (No.) Does it have no legs? (No!) No? Ummm. Ah!
Does it have six legs? (Yes!) Is it black? (Yes!) Now, I know! Does it like
sugar? (Yes!) It's an ant! と自分のカードについて質問していきます。
この方法だと、子どもたちに正しい英語を聞かせながら考えてもらうことができます。
また、先生自身も自分のカードを当てようと本気で質問してしまいますから、本物の
コミュニケーションを楽しめます。
(K.I.)
※粕谷先生の「スゴロクゲーム」は、ジャパンライムのDVDでも紹介されています。
http://www.japanlaim.co.jp/shop/A357/Pcv6lq6Qe/syoinfo/5092 |